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エンゲージ第五話壱


エン ゲージ


第5話 「アスカ、来日」










「上の片付けは終わったの?」

「腐食し始めたから戦自にバトンタッチしたわ。
 今まで散々使徒を調べさせろって、煩く申請してきていたんだから、喜んで頂けてると思うわ」

「相変わらず悪辣ねぇ。評判悪いわよ、赤木リツコ博士」

「あら、あなたから言われるとは思わなかったわ。葛城ミサト三佐」

「……」
「……」

「…あは…あはは…でも、先輩。良かったですよ。
 使徒の対策費を節約した分、零号機の追加予算申請が通りやすくなりましたから」

「お金に関してはせっこいわよねぇ。世界を守るために戦ってんのよ。
 壊れたんだから直すしかないじゃない」

「仕方がないわ。人はエヴァのみにて生きるにあらず
 食べるものは食べないとね」

「そういえば、援助が減少されたせいで2万人が飢え死にし…ごめんなさい先輩」

「気をつけなさい…特にNERV本部内では」


「…なるべく壊さないように…か………ハードね」

「あなたは勝つことだけ考えてなさい。お金の問題は司令達に任せておけばいいわ」

「でも…」

「どうしても他のことを考えたいなら、自分の最善を尽くしてからにしなさい」

「わかってるわよ…そんなこと」

「ならいいわ。
 シンジ君、後で私の部屋まで来てくれるかしら」

「いいですけど。なんですか」

「夢の話しをざっと聞いておきたいのよ。
 今、エヴァの次期新兵器の概案をまとめているのだけれど。
 その参考といったところかしら」

「昨日の夢はミサトさんに追いかけられる夢でしたけど」
「……あのね」

「聞きたいのは使徒との戦いの夢よ。例えば最後の使徒は?」

「………カヲル君…」
「はい?」

「友達でした」
「…」

「好きだって言ってくれたんです。初めて好きだって言ってくれたんです。
 …でも」
「使徒だったのね」
「ちょ、リツコ」

「……僕が…僕が殺したんです」
「…」
「…」

「…部屋には来なくていいわ」

「………はい」


「でも一つだけ聞かせてもらえるかしら」
「はい」

「何故エヴァは造られたか…わかる?」

「サードインパクトを起こす為」

「なーに言ってんのよシン」「やはりね。
 知っているのね」

「ちょリツコ、今のどういう意味よ」

「サードインパクトは使徒が存在する以上必ず起こるわ。
 なら、人の望む形で起こしてあげればいい」

「防げばいいじゃない」

「人の死の到来を防ぐことはできないように、星の死も避けることはできないわ。
 勿論この宇宙の死もね」

「それがサードインパクトなの?」

「人は全能ではなく万能でもない。そういうことよ」


「私は…サードインパクトを防ぐわよ」

「不可能ね。
 延命はできてもそれは問題を先送りにしているにすぎないわ」

「起こすことができるなら防ぐことだってできて当たり前じゃない」

「難易度が違いすぎるわ。押しなべてエントロピーを増大させる方向への変化は容易に起こせる。
 でもその逆はほとんど無理。
 奇跡が大盤振る舞いされた幸福な時代は遠い過去の話。もう終わったのよ」

「私は……」

「別に止めはしないわ。
 あなたが、そう言う事は予測がついていたし」

「使徒を全て倒せばサードインパクトは起こらないんじゃないの?
 違うの?リツコ」
「…」
「…」
「…」
「…あの…先輩?」

「前世紀に、ある論文が出されたわ。
 “空気も水も植物も動物も全ては人間の為にある。
  だから人類滅亡後の世界なんか想像するだけナンセンス。滅亡は即ち世界の消滅なのだから“」

「なに言ってんのよ。人が生まれる前から世界はあったでしょ」

「錯覚だそうよ。
 “何億年も前から星々があるように見えるのはそう見えているだけで真実は違う。”
 光の速度は昔はもっと早かったと言っている人もいるわね」

「なーに言ってんのよ、人間だって地球に生きている生物の一種でしょ。
 滅亡したからってそんな…滅亡……そうか…使徒が滅亡したからって世界が変わるとは…」

「さっき私はサードインパクトは使徒が存在する以上必ず起こると言ったわ。
 その意味で言えば、滅ぼしてしまえば起こらない」

「………要するにそれって、今のリツコの話した仮説くらいナンセンスなものかもしれないわけよね……
 いいわ。エヴァーは使徒に勝つためにある。これで行くわ
 ねっ、シンちゃん」

「え、ええそうですね」



ミサト、私は貴方の知らない事を知っている。でも全てを知らされているわけではないの。
……こんな事言ったら馬鹿にするんじゃないって殴られそうね。
シンジ君、貴方は何を知っているのかしら。
あの人がそれを利用しようとしない事も不思議ね。

「とかくこの世は謎ばかり…ね」

「らしくないわねぇ。科学の申し子、赤木博士?」

「科学者が一番ものを知らないのかもしれないわね」

「それじゃ世界一の物知りは誰よ」

「子供かしら」

「なにそれ?なぞなぞ?」

「なんでもないわ。忘れて」


「ふーん。
 でもそうするとこの中で一番頭がいいのはシンちゃんで、次はマヤちゃんって事ね」

「年の順ですか?」

「…マヤって子供っぽいでしょ」

「酷いです葛城さん」

「性格で言うならミサトさんが一番だと思いますけど」

「そお?………それってどういう意味かしらシンちゃん」

「あは?あはははは」
「おしおきー」

「あ、ちょくすぐらないで」

「マヤちゃん、ほら。あんたもこっちきて」
「ふふふ不潔です」
「ああああああああ」

「どこ触ってんのよ」

「不潔…ちょい」
「ああああああああ」

「………無様ね」









          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●





【新総司令室】

「独逸のヴェルヘルムスハーヘンより出港。日本の小田原に…今は新横須賀か…寄港予定。
 よくドイツ支部が手放したものだな」

「立つ瀬がないな。命令に従った事を疑問視されるようでは」

「お前が予算編成にてこ入れしたのだろう?金がなければ持っていることすらできん。
 まさしく金食い虫だからな」

「命令を実行しやすい環境を整えただけだ」


「上司の鏡だな」

「ああ」
 







          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●



【作戦課】


「…………」ぽとりぱさぱさぱさぱさ

「資料が落ちたわよ」


「………………あら」

「ネッシーでも見たような顔すんのやめてくんない」

「出会う確率としては、こっちの方が比較するのも意味がないくらい低いわ。
 仕事をしているミサトだなんて」

「なんとでも言って」

「何をしているのかしら」

「前回の反省をちょっちね………シンジ君の予言に振り回されすぎたわ」
「………」

「予言の通りにするもんかと思えば思うほど、従うのが最善の策みたいに思えてきて」

「結果から言えば、再現したわね。
 予言通りの状況」

「エヴァーと使徒だけ見ればね」

「そうね。
 NERVは半身不随。お世辞にもスマートな戦い方とはいえないわ。
 なによりも戦闘さなかの指揮放棄。
 最悪ね」

「責任の一端はリツコにもあるんですけど」

カチッ
「ぷふぁーー」
「禁煙」
ガシガシ

「あなたはよくやったわ。
 実際、司令達は何も言ってこないんでしょ」

「作戦の妨害されたあげく、おこごとくらったらたまんないわよ」

「それほど深く考える必要はないんじゃないかしら」
「はん?」

「さっきの予言の話よ
 作戦そのものは規模が大きい点を除けばオーソドックスな手よ」

「誰が考えてもあの作戦になったって事?」

「選択枝がそもそも少ないのよ。
 それより、反省も大事だけれどこれからの事も考えたら?」

「これから?」


「お姫様の初来日。明日よ」








          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●





【ミーティングルーム】



「今回新しい仲間が来日します。
 新しいっつってもレイの次にキャリアのあるチルドレンなんだけど。ずーっとドイツ支部にいたのよね。
 そんで歓迎部隊を編成して「ふぁい」…シンちゃん立候補?」
ぶんぶんぶん

「それじゃ、レイは本部で待機。いいわね」

「葛城三佐は?」

「私は歓迎部隊の隊長さん」

「…ずるい」

「自慢じゃないけど私がお留守番してても意味無いわよ。
 エヴァーを動かせるのはあなた達だけなんだから」

「むーーーー」
げしっげしっげしっ

「…れいぃ。人の足に八つ当たりすんのはやめて欲しいんですけど」








          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●






「ミル52輸送ヘリ。こんな機会でもなきゃ絶対見れないよ
 男なら感涙ものだね」

「ほうかぁ?センセはどう思……せんせ?」

「んんー魂が抜けてるわね。よっぽど嬉しいのね。
 なにしろ豪華なお船で太平洋クルージングだもんね」

「おおおおお空母5に戦艦4。フリゲート艦多数ぅうううう」

「着艦するから口閉じなさい。舌かむわよ」




「すっごいすっごいすっごいすっごいすっごいすっごいすっごいすごすぎるぅうううう」


ちゃーららぁちゃらららららちゃー
天呼ぶ地呼ぶ人が呼ぶ。悪を倒せと俺を呼ぶっ

「…はぁぁあ」

「ちょっとぉ、ここで"誰だっ"って叫ばなくて何時叫ぶのよ」

「んな事叫びたくないわよ」

「悪人の義務よっ」

「誰が悪人だっちゅうの?私は秘密組織の女幹部よっ」


「なんだかホントに悪の組織みたいだ」
「ほんじゃセンセは怪人か?」
「俺は?」
「ケンスケは、いいとこ戦闘員やな」
「でもNERVは悪の組織じゃないよ。だって勝ってるし」
「そやな。悪いやつが勝ったゆうんは聞かんわな」
「でしょ」
「勝ってるから正義か…なんか歪んでるような…まぁいいか」


もうしょうがないわねぇ。
 ハローミサト

「アスカ?」

「え?どこですか?」

「ここよここ」

「(ここってどこよ)まったく毎度毎度高いとっから登場したがるんだから…つきあうこっちが大変よ」

「ミ…サトさん…本音のほうを声にだしてますよ」


「ふっ、そろそろ凡人にもわかるように晴れやかに登場してあげるわ。
 とお
くるくるくるくるくるすちゃっ
「………………………久しぶりね、元気してた?」

「挨拶の時くらいこっちを向いたら?
 回りすぎたんだが、ひねりを入れ忘れたんだがしんないけど」


「だぁーっはっはは。かっこつけとうて背中向きに着地しどぉおおおお」げしぃーー

「あらあんた発作でもあるの?安静にしないと駄目じゃなーい」

ふみ
「だっ」

ふみ
「はっ」


「アスカ…」

「えっ?」

「やっぱりアスカだ。
 アスカーーーー!
だきだき


抱きしめられてるの?アタシ。
なんでだろ。懐かしい。
男の子に抱きしめられたことなんかないのに。


でも小さい頃に何度か…ママに…
そっか、ママが抱きしめてくれたんだ。


「ママ」

すってんころりん


「センセ。その年でもう子持ちなんか?」

「トウジ、そういう問題じゃないだろ」


「…シンちゃん説明してもらえるかしら」

「あ、あはは。パパよりはましですかね」

なんでよ








          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●




「艦橋に行くわよぉー」

テクテクゾロゾロ

「ふんふんふん♪♪ミサト、全然変わんないわね」

「あなたは背が伸びたんじゃない?」

「もっちろん、他の所だってちゃーんと大きくなってるわよ」

「柔らかい」

「ママ、えっちぃ」

「ほんまに中学生なんか?」

「どすけべ!!変態」


「…ケンスケ、この差はなんなんやろな」

「シンジに聞けよ。
 くっそぉ手なんか組んで…俺なんか俺なんかなぁああ」

「撮るのは止めないんやな」

「売れるからな」

「………ほうか」








          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●




【おーばーざれいんぼぉ艦橋】


この人が艦長?
やつれてるわねぇー
まぁ、この子のおもりをしてれば当たり前かしら

「きょろきょろきょろ」
「アスカ、何してんの?」


……高いところ探してるし
誰に似たの…あいつよね。
小さいころから面倒をみてるし。
あいつも好きだったから


「そう言えば、妙に高い所が少ないわねぇというか何もないわねここ。舵輪すらないし。
 どうやって動いてるのかしら」

「私が取り外させた。艦の制御は第三艦橋で行っている」

「あやや、声に出してました?私」

「書類を」

「あ?あ、これで」

「結構、それでは」
スタスタスタスタスタスタ

「かんちょーどこへ行かれるんでしょうか」

「引き渡しは完了した。我々は帰る」

「えっと……………港まで行ってくんない…の?」
「知らん」

「ちょっとあの、新横須賀に陸揚げ」
「私は知らん」


「五人じゃ運べませんよね」

「ママ、女の子を頭数に入れないでよ」

「それじゃ四人」

「シンちゃーん、私の性別は?」

「えーっと
 ちょっと来てもらえます?」
「ほわーっ」

「あ、そっちの人も」
「Yah HAHAHAHAHA」


「ひーふーみーいっぱい」


んんーーイケそうな気がして来ちゃうあたり、シンちゃんに相当毒されてきたわね。
船員使って人力で運ぶくらいなら船使った方が幾何学級的に楽なんだけど



「よぅ葛城
 はぁぁぁぁぁああ
くるくるくるくるくるすちゃっ
「………………………相変わらず凛々しいな」

「脚立を持参してまで飛ぼうって所があんたらしいわ」


「…センセ、これって流行りなんか?
 わしも覚えなあかんかな」

「シンジ、どうしたんだよ」


「…加持さん」

「ん?」

「生きてたんですか」
すってん

「葛城ぃー」

「シンちゃんの言うことでいちいちこけていたら、命がいくつあっても足んないわよ」

「ママ、加持先輩の事、知ってるの?」

ママ?


「い、いや。夢で見たんだ。
 アルバイトがばれて加持さんが殺されて。ミサトさんが泣いて」

「おいおいシンジ君。
 いくら公務員だからって、アルバイトがばれたくらいじゃ殺されたりはしないぞ」

「あははそうですよね。僕もおかしいと思ったんです」

「まぁ、夢の話だからな。気にすることはないさ」

「はい」

夢…か
碇司令より手ごわいかもしれんな。サードチルドレンは。


「加持」

「ああ、つもる話は後にしようや」

「あんたと話すことなんかないわよ、それよりアルバイトって何をしてんのよ」

「秘密だ」

「あんたねえぇー」

「謎がひとつ位あったほうが男前があがるだろ?」

「くぅうううう」

「クビになったらよろしくな、葛城」

「行く当てくらい抽選で選ぶほどあんでしょ。あんたには」

「さてどうかな。迎えにきてくれたのは葛城だけだしな」

「あんたなんかを迎えにきたわけじゃないわよ」


「シンジ君」

「はい」

「……」

「なんですか?」


気のせいじゃないって事か。
俺が名前を知っていることを疑問に思ってないわけだ


「ちょっと加持。人が話をしてる最中に…
 それより、なんであんたがここに居るのよ」

「お姫様の護衛でね」

「ちっ。予想できたはずなのに…日向君に頼めばよかったわ」


「加持くん、君をブリッチに招待した覚えはないぞ」

「こりゃ失礼」

「ここは君らの遊び場では……遊び場では……遊び場では……うぉおおおおお
「何、泣いてるの?」

「え?いや」

「笑えば良いと思うの」

「こう…いや。照れるな」

れぃいぃいいいい」
タたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた



「どうやってついてきたのかしら」

ヘリのパイロットが綾波だったって事、言わない方がいいかな



「さて、俺はそろそろ失礼するわ、艦長に海に叩き込まれそうだからな。
 シンジ君。今度お茶でも飲もう、男同士夜を徹して語り合うのもオツなもんだぞ」

「ええ」

「それじゃまた後で」

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二次創作目次


エン ゲージ


第1話 ラブ

前編
後編

第2話
 蜻蛉日誌






第3話
 風と雲と虹と




第4話
 赤城の山も? 






第5話
 アスカ来日 





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