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エンゲージ第四話壱


エン ゲージ


第4話 「赤城の山も?」 壱







「動きませんね。先輩」

「怪我の功名という所かしら。空のリフトを打ち上げたのがよほど意外だったようね」

「戸惑っているってことですか?」

「ミサトの観測では、使徒には以前迎撃された仲間の経験を継承する能力があるらしいわ」

「却って初めての事態に対応する能力が衰えたって事でしょうかね」

「それも時間の問題でしょうね」

「学習し自己進化する生物兵器ですからね」

「そうね……………

 何をしてるのかしら?ミサト」

「読書」

「待機任務中ですよ。葛城一尉」

「放っておきなさいマヤ」
「でも」

「こんなのでも、やる時はやるこよ。
 やらない時は粗大ゴミとして出したいくらいだけど」



「交戦地域を符丁で名付けるか…
 ふーん
 県名とか…
 アルファが谷でブラヴォーが斜面。チャーリーは頂上…か」
ぴーーーーーーんぽーーーーーーーんからーんこぉーん


「先輩…なんですかこの音」

「…ミサトがろくでもない事を考えついた時の効果音よ」

「誰が鳴らしてるんですか?」

「さぁ?8年前は加持君が担当していたのだけど……
 まさかね…………今はドイツ支部に居るはずだし」


「使徒!移動開始しました」

「まーってました。やーっと勝負に出たわけね」

「不謹慎よミサト」

「動いてくれなきゃこっちも動けないでしょ。んなことよりデータ採取よろしくっ」

「やってるわよ」





カラン

「悪い癖だな。出張を台無しにする所だった。
 ……早く直さなきゃな」








          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●





「リツコを。休憩帰り?」

「休むのも仕事のうちよ、あなたには釈迦に説法でしょうけど」

「どういう意味?」

「…管制室まで行っていたの?」

「感触はつかんどかないとね」

「それで?」

「ん…にしてもさ、シールドによる穿孔。意外と地味な手段にでたわね」

「でも効果的だわ。防ぐ手段がないという意味でね。
 強化コンクリートも特殊装甲も問題にしていないんだから」

「…臼砲の攻撃は簡単にはじかれたわ。あれでこっちの手持ちの攻撃手段はのーてん。
 まるっきり通用しないわ。
 攻撃能力のないダミーにも律儀に反応してくれてるから、こっそり近づくってのも駄目。
 尤も近づいて出来る事ってのも見当つかないけどね。
 完璧な空中要塞よ、あれ」

「はじめから判っているはずよ。人類にはエヴァしかないの」

「別にエヴァーの代わりをさせようなんて考えてないわよ…あっ」
「おはようございます。司令」

「ああ」

カツカツカツカツ



「なんか肩で風切って歩いてるわね」

「お手柄ですもの」

「たまたまじゃない」

「結果は結果よ」

「そうでもなきゃ司令室から閉め出されてたわよ
 それより、シンジ君の様子はどう?」

「軽傷よ
 かなり笑える落ち方していたし。
 初号機の方は、頭部骨状柔突起ジョイントに過負荷がかかっていたわ」

「あの角なんか意味あったの?」

「バランサーよ」

「あれでバランスとってんの?」

「そうよ」

「………まじ?」

「初号機は特別なのよ」

「そんな方面で特殊性を発揮してもらってもねぇ。全然嬉しくないんですけど」



「それで?打つ手は見つけてきたのかしら?」

「もーっちろん。とびっきりのをね。
 聞きたい?」

「“聞いて下さい”の間違いじゃないの?」






          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●




プシューッ

「やっこさんは?」

「岐阜県大御山アルファー。青一つ……この真上です」

「決戦は赤城の山か」

「エヴァの射撃位置?
 …そんな山はないはずよ。双子山じゃないの?」

「しぃーーー。せっかく通信傍受されても意味が分からないようにしてんだから。
 リツコも協力してよ」

「使徒が通信傍受?…可能性が皆無とは言わないけれど」

「それにあの山ってリツコの持ち山なんでしょ」

「今の持ち主は祖母よ」

「こっまかいわねぇ。んでも赤城の山で丁度良いでしょ」

「字が違うわ」

「ほんとこっまかいわねぇ。まぁいいわ。
 以降本作戦を金色夜叉と呼称します」


「……………誰か、赤城の山は国定忠治だってミサトに教えてあげてくれるかしら」







          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●







【新総司令室】




「葛城一尉、部署に戻ります」
カツカツカツカツ



「日本中から電気を集めるとはな。彼女がその重大性を理解しているとは思えんよ」
「…」

「夜だからと言って工場が休んでいるわけではない。
 一度止めてしまうと再始動に莫大なコストがかかる機械もある。
 しかし金ですむことならばまだいい」
「…」

「人は闇を恐れる。
 停電が原因で人と人が殺し会った過去など、彼女達には信じられんだろうな。
 何よりも人の命にかかわる仕事に闇は致命的だ。
 全ての病院に大規模な自家発電設備があるわけではない
 しかも事前に警告してあるならばともかく、あと十数時間で実施するのだから」
「…」

「何人死ぬことになるか」


「全てが終わるよりはいい」

「それがお前の死者に捧げる言葉かね」

「生者を納得させればすむことだ。
 死者の気持ちなど生きている者の幻想にすぎん」

「彼らは生きている、今この瞬間にはな、
 それも幻想だと言うのか」


「冬月・・・
 なにが言いたい?」

「…いや」


「後悔するのはいい…が」

「迷うな…かね。わかっているよ、今は決断するべきときだ」

「それでいい」



「…私は少し席を外させてもらおう」

「ついでに伝言を頼む」

「なんだね」

「作戦予定時刻を早める」


「早速伝えるとするよ」

「すまんな」

「いや…それでも被害はゼロにはならない。
 それは私にも判っている」

「…弱いものだ」

「人を切り捨てられない事を弱さと呼ぶのかね。ならば私もお前も弱い人間という事だな。
 ではな」

カツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツ




「冬月、私は強くも弱くもない…………臆病者だよ」











          ○●○●○●○●○●○●○●○●○●




知らない…はずの天井
そうか
父さんに突き落とされたんだっけ


起き上がる。

っと、かけられていたシーツが落ちる。
取ろうとそちらに手を伸ばす。
人影が目に止まった。


「起きた?」

「綾波?」

「本日1500より発動される金色夜叉作戦のスケジュールを伝達します。
 説明を受けろ
 以上」


「…父さんが作戦を立てたんだ」

「立案は葛城一尉。碇司令は作戦計画書を書いただけよ」

「作戦計画書?今のが?」
「そう」

「そうなの……何見てるの?」
「碇君」

「…そうなの」

「これ、食べて」

「ありがと」


綾波…風邪かな
紅い顔をして
瞳と同じくらい


でもこんなに見つめられてると…食べずらいや
ちょっとトレイを横に

ささっ


あれ?
しゃがんだり背伸びしたり
何してるんだろ
でもリスみたいで…可愛い


「綾波」

「…何」

「うん…あの……何してるのかな…って」

「見たいの」

「誰を?」

「碇君」

「そう……」


あんなことしなくたって普通に見てればいいのに
なにかのおまじないなのかな
女の子ってそういうのが好きみたいだし


あれ?
止まっちゃった。
指をくわえて…こっちを睨んでる


早くたべちゃお


かちゃかちゃ



ちょっとたりないかな。
まぁいいけど
トレイをどけ………………………HA・DA・KA?



ちらっ(視線アゲ)

綾波が凝視してる


ちらっ(視線オトシ)

ボクが膨張してる
手で隠す


ちらっ(視線アゲ)

綾波が指をくわえて睨んでる


ちらっ(視線オトシ)

手をどける
まだ膨張してる


ちらっ(視線アゲ)

綾波が凝視してる




「ナニを見てるの?」

「碇君」




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二次創作目次


エン ゲージ


第1話 ラブ

前編
後編

第2話
 蜻蛉日誌






第3話
 風と雲と虹と




第4話
 赤城の山も? 






第5話
 アスカ来日 





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